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しばらくぶりのスタジオ訪問は、スタン・ボスバーグ。ご覧の通りのおじいちゃんです。自宅のアトリエで真剣に制作中の彼はカメラを意識してか一見怖そうな感じですが、実際はとてもやさしい人です。ノーマン・ロックウェエルタイプの画風に登場する人物は、身近な人たちにモデルになってもらっているそうです。下の作品の中にも子供たちがたくさん描かれていますが、彼らはみんなスタンのお孫さんです。
スタンは私の店から車で20分くらいの、オレンジ市というところに住んでいます。彼の作品はすべて第二次世界大戦中、彼の子供時代に見たアビエーションにまつわる風景を描いています。「The Spider and the Fly」のバックにある給水塔には「ORANGE」の文字が見えますし、「Impressing the Night Shift」は今はなきEl Toro Air Station(エル・トロ海兵隊基地)での、Rosie the Riveterと呼ばれる大戦中の女工たちの一場面です。同じ女工を描いたものに「Twin Tails and Carrot Tops」がありますが、これはエル・トロ基地の近くのコロナ・デルマーという小さな海辺の町を背景にしています。
「Balboa Randezvous, 1944」はそのコロナ・デルマーからほど近いバルボア半島の一シーンですし、「The Shootin' Stars of the 94th」もそこから車で1時間ほどで行けるサン・ベルナルディーノ山脈での出来事を描いています。ちなみにここでは冬になるとスキーもできます。
上の写真でスタンが描いている作品は今制作中のもの。本当は去年の7月に出るということで楽しみにしていたのですが、のびのびになっています。人当たりはとても穏やかですが、完璧主義で職人派だの一徹なおじいちゃんです。「あと2ヶ月くらいで終わるかな」とのことなので楽しみに待っていてください。発表されたらこのブログでも紹介します。ちなみにこの作品は第二次世界大戦中の女性パイロットがテーマです。その先はヒミツ、まだ言えません。ちらっと見える写真から想像してください。
The Spider and the Fly
Impressing the Night Shift
Twin Tails and Carrot Tops
Balboa Randezvous, 1944
The Shootin' Stars of the 94th
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アーティスト・スタジオ訪問の初回は、ウィリアム・アランセ。彼のアビエーション・アート(航空絵画)を観ればすぐにわかってもらえると思いますが、一口に言ってこの人、完璧主義者。そして、やさしい。彼の自宅兼スタジオには車で行ったのですが、その道順の教え方の丁寧なこと。初めて通った道とは思えないくらいイメージ通りのドライブでした。 さて、アランセのスタジオはロサンゼルス空港からほぼ真東へ1時間ほどのところにあります。閑静な住宅街の一角にある、庭もよく手入れの行き届いた家で、ドアをノックするとアランセと彼のガールフレンドのシー・シーが笑顔で出迎えてくれました。彼女には以前、私の店で会っているので初対面ではありません。で、早速スタジオ見学。
(F-4J, "Vertical Duel" by William Arance)
http://www.aviationart.jp/product/detail.php?recordID=WAX-VDXX
アランセのスタジオは自宅の書斎。細部にこだわり緻密な絵を描く彼のことだから、さぞ資料などもうずたかく積まれたりしているのだろうなと思って中に入ったら、拍子抜けするくらいすっきりしている部屋でした。よく考えてみればそれもそうですね。几帳面で完璧主義なアランセですから、ちらかっている訳がない。しかも彼の場合はデジタル・アートですから資料のほとんどはデジタル化されてしまっているのです。
それでも部屋の壁や棚には沢山の飛行機やヘリコプターのモデルが整然と飾られています。(ちなみにアランセの趣味はヘリコプターの操縦です)やはり普通と違うのは、モデルが彩色されていないこと。彩色されていると、ライティングをチェックしたり、モデルの成型をみたりするときに邪魔になるそうです。ちなみにモデルの成型は、彼がディテール作業に入って行く場合の順番や面の取り方を決めるのに役立つとのこと。他の作画資料としては、機体のブループリント、歴史本、機体やパイロット、ノーズアートの写真などさまざまですが、それはウェブサイトからのダウンロードであったり、古本屋や骨董屋さん、蚤の市などに足げく通って、こまめに収集しているようです。
さて、作品の話に入ります。
最初にアランセが見せてくれたのが、最近作ったというリメイク版、バトルスター・ギャラクティカ(Battlestar Galactica - 宇宙空母ギャラクティカ)のランディング・ドック。これ今、アメリカのケーブルテレビの人気番組ですが、検索すると日本でもけっこう人気あるみたいですね。それはともかく、このランディング・ドック、実際セットで作るとなるとあまりにも巨大で、あまりにも巨額の予算がかかってしまうので、デジタルの職人、アランセに依頼が来たとのことです。
宇宙船の形とドックの入り口部分のデザインはすでに決まっていたものの、あとは自由。クライアントである製作会社とのやりとりもスムーズで、思い切りいい仕事ができたと言っていました。たしかに臨場感たっぶりの、においまで伝わってくるようなランディング・ドックに仕上がっていました。
下は私のデジカメでモニターを写したもの。一方向だけのアングルですがディテールはわかりますか。
アランセはこれまで数々のハリウッド映画にも関わってきました。その中には、まだデジタル・アートという分野が存在する以前、ストーリーボード・アーティストとして、またはエアブラシ・アーティストとして、「Tron」をはじめ多くのディズニー映画の製作にも参加してきました。面白いのは、デミー・ムーアのデビュー作ともいえる「ゴースト」に出てくる「ダーク・スピリット」というお化け(キャラクター)を考え出し、しかも監督が彼の演技まで気に入ってしまい、結局クリエーターであるアランセ自身がその「ダーク・スピリット」を演じていることです。1990年の映画なので、若い人には馴染みがないかも知れませんが、機会があったらぜひ観てください。その時はデミー・ムーアよりも「ダーク・スピリット」に注目です。
しかし、デジタル・アビエーション・アーティストのアランセとしてどうしても紹介しなければならないのは、なんといっても2001年公開のブルース・ウィリス主演「Hart's War(邦名:ジャスティス)」でしょう。ここで彼はP-51 ムスタングを手がけました。下の写真は彼の作品とブルース・ウィリスの実写が合成されたカットです。
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名前:航空絵画専門「AviationArt.jp」店長
性別:男性
自己紹介:
現在、南カリフォルニアのハンティントン・ビーチというところに住んでいます。ロスの空港からは車で1時間くらい南に行ったところ。サーフィンをやる人には有名なところ、らしい、です。
アビエーション・アート(航空絵画)のお店を経営しています。(同時に額装もします)壁いっぱいに飾られた実物のアビエーション・アートはとても迫力があります。見ているだけでうれしい。日本のアビエーション・アート・ファンのみなさん、近くに来られるようなことがあったら連絡ください。タイミングがあえばエアー・ショーなどにも行きましょう。私の夢は日本とアメリカの航空絵画ファンやアーティストの交流の手助けをして行くことです。
うちの店に来られるお客さんやアーティストがいろいろ面白い話をしていってくれるので、このブログではそういったものをどんどん書き込んで行きます。
アビエーション・アートの作品は「AviationArt.jp」にて販売中です。キャンペーン期間中の日本までの送料は国際航空便で、1オーダーにつき何枚買っても10ドル均一です。
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